立体感がある羽ヘアピンを自作できないかと思い、3DプリンターとUVレジンを使って羽ヘアピンの製作に挑戦してみました。
本記事では、3DプリンターとUVレジンを使った羽ヘアピンの製作方法について紹介します。
- 3DプリンターとUVレジンを組み合わせた立体的な羽ヘアピンの製作方法
- 高品質な作品を作るための具体的なテクニック
- UVレジンを使った製作で失敗を防ぐためのコツ
YouTubeに製作工程の動画を投稿しています。宜しければご覧になってください。
目次
3DプリンターとUVレジンで自作した羽ヘアピン
自作した羽ヘアピンは下図の通りです。サイズは一番大きいところで、横約85mm、縦約45mm、厚さ約10mmです。
裏面にヘアピンが取り付いています。


羽ヘアピンの製作過程
羽ヘアピンの製作に使用した主なツールは下記の7点です。
- 3DCADソフト:SolidWorks(個人用のライセンス)
- 3Dプリンター:Anycubic mega pro
- スライサーソフト:UltiMaker Cura
- ミニリューター+研磨用ビット
- シリコンモールド剤
- UVレジン液
- UVランプ
製作工程の詳細については以下に記します。
SolidWorksの個人用ライセンスの取得方法についてはこちらの記事で紹介しています。
SolidWorksでモデリング
曲面の作成にはサーフェスを使用しています。作りたい曲面を分割してスケッチし、羽ピンの輪郭に沿ってスイープで繋げています。サーフェスで曲面を作成し、ソリッド化で立体にする方法でモデリングしています。
STLデータに変換する際は、メッシュを最も細かい設定にしました。曲面が多いデータのため、メッシュを細かくした方が曲面が綺麗に変換できるかなと考えたためです。

3Dプリンターで印刷→リューターで形を整える
SolidWorksでモデリング後、Anycubic mega proで出力するまでの工程は以下の通りです。
① モデリングしたファイルをSTLデータに変換する。
② 変換したSTLデータをUltiMaker Curaに取り込む。
③ UltiMaker Curaのスライス設定を確認したのち、3Dプリンター用の印刷データを作成する。
レイヤー高さ:0.2mm
インフィル密度:20%
④ Anycubic mega proにUltiMaker Curaで作成した印刷データを送って出力する。
上記手順で出力したものがこちらです。

ミニリューターの研磨用ビットで形を整えて次の工程に進みます。
私が使用しているリューターはこちらです。主に研磨のために使っていますが、PLAでも難なく積層痕を目立たなくさせることができます。最初からいくつかビットが同梱されていますが、チャックタイプなのでホームセンターで売っているビットを固定することもできます。
この後の工程にある型取りで、積層痕があると型に出てきてしまうので、積層痕を目立たなくさせておきましょう。
積層痕が型に出ると、UVレジンを流し込んで固めたときに積層痕が出てしまい、見た目が悪くなります。
シリコンモールド剤で型取り
シリコンモールド剤を使い、3Dプリンターで出力した羽の型取りをします。
シリコンモールドにすることで、型から作品を取り外すのが楽になるためです。
シリコンで柔らかく、型を作品からめくって剥がすような感じで外すことができ、作品を傷つけるリスクを最小限にできます。
使用した型取り剤です。細かい模様までしっかりと型取ることができます。2つの液を配合するのですが、2つの液量を均等にするために秤の使用がオススメです。
Anycubic mega proで出力した羽周辺をブロックで囲います。高さは羽より高くします。ブロックの囲い内にシリコンモールド剤を流し込みます。流し込んだ後は固まるまで放置するのですが、埃が入らないようにラップを被せます。薬剤が足りなくなったら困るので、多めに用意することを推奨します。

シリコンモールド剤が固まったら取り出します。上手く固まっていたら下図のようになります。

UVレジンをシリコンモールドに流し込む→UVランプで固める
出来上がったシリコンモールドにUVレジン液を流し込み、UVランプを当てて固めます。固めた後、角が立っているところはやすりがけをして滑らかにします。この工程は動画を見た方がわかりやすいので、よろしければ動画をご覧ください。
UVレジン液には塗料を混ぜます。塗料を混ぜたときと型に液を流し込む時に気泡が入ります。気泡が入ったときは、エンボスヒーターを当てて気泡を無くします。
爪楊枝で気泡を一つ一つ潰していくのも試しましたが、数が多いのと、中々気泡が潰れなかったので止めました。
気泡が残っている状態で固めると、気泡のところにはUVレジン液が入っていないため、固めたときに穴になってしまいます。気泡は確実に無くしましょう。
UVレジン液は2回に分けて型に流し込みます。1度で全ての液を入れると、UVランプで固まりきらないです。

最後にコーティング剤の塗布と、裏面にヘアピンを取り付けて完成です。
コーティングは見た目の質感の向上と、紫外線に長時間当たっても黄変しないために施しています。レジン液自体が紫外線で黄変しにくい液なのですが、長時間紫外線に触れても黄変しないようにします。

まとめ
羽ヘアピンを3DプリンターとUVレジンを使って製作しました。
ぷっくらと立体感があり、可愛くできました。羽ヘアピンとして製作しましたが、ぬいぐるみのアクセサリーとして使ってもよさそうです。
ハンドメイドのショッピングサイト「minne」に出品しました。気になった方は是非ご覧ください。
UVレジンの調色パレット用遮光ケースの自作記事です。蓋をしておくことで調色パレット内に埃が入るのを防いだり、調色パレット内のUVレジン液の不慮の硬化を防ぐことができます。




コメント