UVレジンの作品作りで調色パレットを使用しているのですが、調色パレットを作業机の上に置いたままUVランプを発光させてしまい、漏れ光や反射光で調色パレット内のレジンを固まらせてしまった経験はないでしょうか?
UVランプを使用するときに調色パレットを毎回避けておくのは大変なので、市販の遮光ケースを参考に3Dプリンターで自作の遮光ケースを作ってみました。
製作した遮光ケース
製作した遮光ケースが下図になります。
遮光ケース本体と蓋を製作しました。蓋には位置決め用の突起が設けてあります。
製作過程
調色パレット用遮光ケースの製作に使用したツールは下記の3点です。
- 3DCADソフト:SolidWorks(個人用のライセンス)
- 3Dプリンター:Anycubic社製
- スライサーソフト:UltiMaker Cura
製作工程の詳細については以下に記します。
ケースに入れる調色パレット
UVレジンの工作で使用している調色パレットは、ハンドメイド界隈で有名な某P社製の調色パレットです。最大で30mlのUVレジン液が入るタイプです。
参考にした遮光ケース
製作にあたって市販の遮光ケースを参考にしました。ハンドメイド界隈で有名な某P社製の遮光ケースを参考にさせていただきました。
上下左右が対象になっているので、調色パレットの向きを気にすることなく、ケース内に調色パレットを入れることができます。
また、調色パレットをケースから取り出しやすくするための空間が設けられています。
3DCADでモデリング
製作する遮光ケースは、本体と蓋で構成されています。
・遮光ケース本体
3Dプリンターで印刷する時間を短くするために、左右対称にはせず、余分な肉はすべて削っています。
・遮光ケース蓋
位置決め用の突起を設けています。
・アセンブリ
遮光ケース本体と蓋を合わせた状態です。蓋は半透明で表示しています。
3Dプリンターで印刷
SolidWorksでモデリング後、3Dプリンターで出力するまでの工程は以下の通りです。
① モデリングしたファイルをSTLデータに変換する。
② 変換したSTLデータをUltiMaker Curaに取り込む。
③ UltiMaker Curaのスライス設定を確認したのち、3Dプリンター用の印刷データを作成する。
④ 3DプリンターにUltiMaker Curaで作成した印刷データを送って出力する。
上記手順で各部品を出力します。
出力したものが下図で、調色パレットがちょうどケースに収まりました。
蓋も位置決め用突起のおかげでいい具合に本体に嵌まりました。
まとめ
UVレジンの作品作りで使っている調色パレットを入れる遮光ケースを3Dプリンターで製作しました。
UVレジンを型に流し込んだ後、調色パレットを遮光ケースに入れておくことで、UVレジン硬化時に起こりがちな、調色パレット内にあるUVレジン液の不慮の硬化を防ぐことができそうです。
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